25号ジャンプ感想です。今週はちょい少なめでスミマセン。


●トリコ
『味』というものを紙面で伝えるのは相当に難しい作業だとのことです。形や音はあるていど可視化できるけど、『味』なんてのはどうやっても眼に見えないもんですし、当然といえば当然かもしれません。数多のグルメ漫画の先人たちも、言葉で飾ったり(例:「シャッキリポンと舌の上で踊るわ!」)、リアクション芸で魅せたり(例:パン食ってタイムスリップ)、色々な手段で『これは美味しいものである』というアピールをしてきたのですが、その点、この漫画の「強ければ強いほど美味しい生物である」というのは凄まじくわかりやすくてグッドだと思います。何がどうとか説明する必要もなく、問答無用でウマくてスゴい食材だって理解できるナイスシステム。ものすげーわかりやすいですね。まあしまぶーの描く食物が実際美味しそうに見えるかどうかは微妙な所だけど!
しかし、この作者さんはあいかわらず架空の生物やクリーチャーを描くのが上手いなあ。こんな意味のわからん生物をポンポン出せる想像力がスゴイです。思えばたけしの頃からそういったクリーチャーはたくさん出てましたね。というかたけし自体がクリーチャーでしたね。


●ワンピース
「えーーん、お兄ちゃーーん、どうして死んでしまったのー!?」
「テメエ一体どういうつもりだよ! この島に『大将』呼び寄せる気か!?」
「おめェ…あれ? ガキじゃなかったか?」
ボニーさんは年齢を自由に変えられる?のが能力なご様子。全国のお歳が気になる女性の方にはまさに夢のような能力ですね。いやまあ、女性の方のみならず、モノによっては全国の大きいお兄ちゃんにとっても夢のような能力かもしれませんが。この能力って他人にも使えたりするのかなあ…。ゴクリ。
というか、ああそうか、ということはボニーさんは見た目どおりの年齢じゃない可能性もあるってことか…。ビスケたんの悪夢再来ですね。きっと本物のボニーさんは立派なオバちゃんだったりするんだ。常に能力使ってあの姿を保ってるだけなんだ。キレイなボニーさんなんていませんよ、ファンタジーやメルヘンじゃあないんですから。


●ブリーチ
「三番隊隊長鳳橋桜十郎、五番隊隊長平子真子、七番隊隊長愛川羅武」
「以上三名はこれより現地へ向かってもらう」
ガンガン集まっていく現ヴァイザードの皆さん。やはり、この事件が死神→破面の軍勢へのクラスチェンジのきっかけとなっているのはほぼ間違いなさそうです。「この事件」ってのも愛染隊長のハタ迷惑なビックリドッキリメカによるものなんでしょうし、おお、そうなると全てが愛染隊長に向けて収束していくなあ。ヴァイザードの存在理由だとか目標がここに来て明らかになってきた感じです。愛染隊長諸悪の根源まっしぐらだよ。
あとは、このメカメカしい拳西がどう蘇生されるのか、というあたりが見物。これはアレかな、浦原さんの義骸がどうたらっていう伏線でどうにかするのかしらん。


ダブルアーツ
「さ〜て、あと何秒残ってっかなあ? 捕まってていいのか〜?」
良い絶望感だなあ。キリが戻ることを選択するのは読者的にもちょっとどうかなあと思う部分もあるのですが、そんな青臭いキリをいい感じに叩き落す強さのゼズゥさん。さすがボスって貫禄だぜ。欲を言うならば、「あの子が苦しんでいるさまを見て一緒に楽しみましょう」なんて妙な性癖を披露するのはやめて、そのままキリをコキャッといってしまってれば完璧なプロフェッショナルなんですが。
残り数十秒、捕獲済み、と閉塞感たっぷりな状況。打開できそうな手は「スイが助けに来る」くらいしか考え付かないのですが、できればこれはやめてほしいところ。自分のワガママで戻ってきた主人公が、解決手段まで他人に頼るというのはどうにも好ましくないです。無理っぽい状況だけど、どうにか自分の持ってるもの・そこにあるものだけでの切り抜け方をしてほしいですね。
やー、でも普通にスイは助けに来ちゃいそうだよなあ。「何でもっと早く来ないんだよ!」「タイミング見計らってたんだよ!」みたいなノリで。


●とらぶる
Q.リトくんが女体化しましたが、あなた的にはアリですか?
・さすがに中身がリトくんじゃ無理だよ(レベル1)
・中身がリトくんってことは頑張って忘れるからアリだよ(レベル2)
・中身がリトくんでも全く問題ないよ(レベル3)
むしろ男のままのリトくんがいいよ(レベル4)
ハダカ→おっぱい→着替え→露出狂→女体化。なんという頭の悪い話の流れ(超褒め言葉)…! この女体化というのは、読者がどの程度の本気度であるかを試されている、まさにリトマス試験紙的なイベントですね。訓練された読者なら当然最低でもレベル3は行ってることでしょう。
といいますか、リトくんが女の子になってもそれほど違和感がないという事実。そう、リトくんは本質的には女の子なのですよ。いつでも受身、巻き込まれ体質、迫られて赤面。外見的記号は男の子だけど、内面的記号は完全に女の子なんですよね(某100%のように「真中氏ね!」という声が上がることがほとんどないのもそのせいかもしれない)。そんなリトくんの外見記号が女の子になっても違和感がないのは当然というか、本来あるべき形になっただけというか。女体化したからといって特にうろたえる必要もないのです。昼下がりのコーヒーブレイクと何ら変わらない平穏なものなのです。
来週はおそらくララが元に戻そうとして男性ホルモンミサイルを作るんだと思いますが、それも誤射してララに当てちゃえばいいんじゃないかな。男女入れ替えても特に問題ないと思うよ。むしろ入れ替えた方がスッキリまとまるのかもしれない。


●エムゼロ
今までに頑なにおっぱいしか画面に出てなかった時田マコさん(通称おっぱい同級生)が最後の最後に顔を見せたことに暖かな気持ちになりました。心憎い演出をするなあ。
…とかまあ冗談もそこそこに、本当に終わってしまいましたね。さすがにラスト数週は駆け足だった感があって残念な気持ちもあるのですが、「偽物を本物に〜」という流れは気持ちのよいものでしたし、最後まで大賀くん&友人がパーフェクトにいい奴で、とても心安らかになれる最終回でした。コミックスで後日談なんてあったらちょっと見てみたいなー。
ともあれお疲れ様でした。数週前の壊れた叶先生はきっとしばらく忘れられそうにありません。あっちが本性だったんだと信じて疑わない。