2009年29号ジャンプ感想です。


■トリコ

・連載1周年かー。もっと長く連載しているような気がしていたけどまだ1周年か、と正直思った。それだけ密度と存在感があったという証なのでしょうね。ともあれ、おめでとうございます。


・リンが生きてた! こういうケースはたいていガッカリするものだけど、今回ばかりは純粋に嬉しくなってしまいましたぜ。トリコのキモってのはやっぱりバトル後の実食も大きなウエイトを占めてると思うので、あそこでワイワイキャーキャーできないような影を落とされるのはやっぱり勘弁してほしかったのです。
ご都合主義かも知れないけど、ほんとリンが生きててくれて良かったなー。まあこういうのはこれっきりということで、何回もコレを繰り返されたらそれはそれで勘弁ですが!


■ナルト

・イナリとタヅナってのが何者なのか全くもって思い出せませんでした。「波の国」「ガトー」とかのキーワードを出されてもなお思い出せない。実時間にして数年前のサブキャラだと思うんですが、それを当時シーンのコピーなども無しでポロッと出してくるとか、岸本先生は読者をすごく信頼してるんだなあと思いました。全然覚えてないのを申し訳なく感じたよ。


「サスケを始末する許可を出しやがった!」
里の人材管理体勢の問題にもなるし、対外的なものにも関わってくるしで、おおかたまっとうな指令だと思えるんですがね。でもまあナルトにしてみれば非道な措置ととってしまうのも仕方ないわけで。
ダンゾウさんもかわいそうになあ。里の英雄からの好感度が一発で底値ですよ。通常の思考に沿ってごく普通の指令を出しただけだというのに。


■ブリーチ

・おお、雷公鞭の一撃でアッサリ決着がついた! ついた、のか…? 日番谷vsハリベルに引き続きのスピード決着にはどうしても疑いの目を向けてしまいます。死んでなさそうだよなー、このお二方。回想も挟まず死ぬ十刃なんて本当にいるのだろうか。


・幼女と合体してハッスルすることにより真の力を出したスターク。解放手順も特異でしたが、解放後の姿は更に特異です。なんでしょう、持ってるモノ、明らかに銃に見えるんですが…。いくら斬魄刀に決まった形はないとは言え、なんて凄まじい自由度。


・そして浮竹隊長。先週までの変態行為への好意的解釈として「リリネットはスタークがパワーアップするためのキー的存在であり、それを引き付けておくことで間接的に戦闘に貢献していたのではないか?」との考えも一応持っていたのですが、今週リリネットをアホのように見逃したことでその可能性も潰えました。奴は真性です。ただ単純に幼女と戯れていただけです。


■AKABOSHI

・ずいぶんと急いでいるなあ、という印象ばかり先立ちます。先週から出たキャラとのバトルで「運命の激闘!」とかアオリを入れられてもなあ…。5話といえば、普通の漫画なら主人公やサブキャラその1あたりのキャラを掘り下げてる頃合かと思うんですが、この漫画はずいぶんとガンガン突き進みますね。いいことなのか悪いことなのか。


・「獣」をキーワードとした因縁の対決みたいに描かれてますが、先週からポッと出の林冲さんはもとより、主人公くんも別に今まで「獣」をアピールしてたわけでもないので、どうにもしっくり来ないです。何となく言わせてみた感が。


スケットダンス

・デートに誘った自分に脈アリな子を盗撮、か…。そのまま上手くお付き合いしてれば普通にそれ以上のことを出来る気がしますけども。えらく遠回りというかズレた手段のようにも思えますが、性癖ですと言えばまあそれまでですね。


・「若返ってたんだよ」という明らかに常識外の動詞をさらりと使いこなす中馬さんが素敵すぎます。この人かロマンちゃんが出てくるとこの漫画は次元がズレる。


バクマン。

「生意気言うな」
「少しくらい下がってもいいじゃないか。ビクビクするな!」

覚醒、とは言わないまでも、(他編集者に聞きまくりながらも)自分の意見を持ってサイコー&シュージンの相手をできるようになった港浦さん。ああー、なるほどなー。今まで「ダメ編集の港浦さんのせいで連載がピンチになるかも!」と思わされていたんですが、それも港浦さんの成長を絡めるためのものだったのかー。上手いなあ。
なんといいますか、今まで読んでて、「編集者」というのは大人の象徴というか、完成された存在のように思えてたんですよね。漫画家を常に上から指導・コントロールする存在だ、と。「編集者も成長する」というアイディアが全く予想外だったので、今回の港浦さんの奮起は余計に気持ちよく感じられました。
今回の件から読み取れるのは「編集者も完全な存在ではない」ということかな。ダメかもしれない編集者も、連載中に成長する編集者もいる。書いてみるとすごく当たり前ですが、何だか久しく忘れていたような気がします。


・しかしシュージンは「えっ、ちょ、待てよ! お前から言い出したんじゃんサイコー!」みたいなことになるのが凄く多い気がして何だか可哀想です。苦労するよなこの人の嫁さんは。


■サイレン

「ネオ…天草四郎…。なんだお前フザけてんのか」
「ネオとかバカじゃないのアンタ死になさいよ」

『ネオ天草』は岩代先生的にもアレなネーミングだったのか…。すみません岩代先生めっちゃ素でこのネーミングしてるもんだと信じきってました。


・ごくごくあっさりと蹴散らされてしまった脳獣の皆さん。でもまあこちらはWISEボスとも対等に渡り合えるチルドレンな訳ですし、これくらいの差は当たり前といったところなのでしょうか。脳獣の皆さんは思ったよりコミカルな人たちで、また「戸呂臣」「西条」「友親」というキャラ名まで与えられてることもあり、今後再登場するような可能性もありそう? やっぱりネオ天草と何らかの形で和解→協力してWISEと戦う、といった線に期待したいところですが…。


・にしても脳獣の三人、あのビジュアルは何かあるのかと思ったら普通に普通の人間だったのか。人外だとか人体改造だとかそういう関係のがあるかと思ったんですが。戸呂臣さんとか、禁人種より禁人種っぽいビジュアルなのにね。


■とらぶる

・ファッションメカに意識インストール! 「衣服になってララを包む」だとか、もはや羨ましいのか何なのかもよくわからないエロスレベルになってきました。状況がソリッドすぎて想像力が付いていかねえ。エロい、んだよね、これ…?


・ところで、「ペケにインストールされて代役をこなす」という役割で言うならば、リトくんはなにげにかなり適任だと思うのですよ。何しろ常日頃からララの素肌を包むような行為をしてる身分ですからね。普段どおりに振舞えば代役もわりと上手くいくと思います。

(参考画像。だいたい同じような役割)


ええ、まあ、「衣服役として適任」だとか、自分でも何語を話してるかわかりませんが。


・ああそうか。こういったメタモルフォーゼネタでは、主人公とヒロインの絆の強さを表す描写として「変わり果てた主人公にヒロインだけが気付く」みたいなのがわりとよくあり、そして強いと思うのですが、もしかしたらそのほのぼのストーリーも行われるような腹積もりなのかもしれないですね。この気狂いシチュエーションで。


「この感触…。もしかしてリト…?」
「!! わかるのかララ! こんな姿になってるのに…」
「わかるよ…。いつも触られて、揉まれてるんだもんね」
「ララ…!(きゅん――!)」


うむ、想像しただけでも頭が悪い。