2010年15号ジャンプ感想です。



ぬらりひょんの孫


ワンピース
ボスというものは「能力」よりも「器」こそが重要であろうことはルフィあたりを見ていても分かることではありましょう。白ひげの能力を手に入れたにしても、先週から小人物ぶりが目立っていた黒ひげが大ボスの存在感を出せるのかどうかは甚だ心配なところでもあったり。


ナルト
ナルト、愛の告白の巻。「現世では一緒になれないからせめてあの世で一緒になろう」は大方の場合ストーカーの理論だと思いますが、大方の場合も何もナルトは元からストーカーキングだった。インパクト的にも変態度的にも抜群な超ド級告白で、流石はジャンプが誇る正ヒロインだと思いました。この間同じように告白イベントがあった気がするサのつく人とはモノが違いますね。


それはそれとして、先週まで流れ続けていたサスケの血涙が今週には止まっていた、というのはすごく象徴的で演出として面白かったです。ナルトのこういう演出は結構好きだ。


ブリーチ
ワンダーワイスと対峙した時点で山本総隊長は詰んでたんだな…。藍染隊長が鏡花水月でかばったりせず殴られるままにしていたのもわりと納得です。
最強の自分を倒す力は自分の力、倒れた理由は自己犠牲、倒れてもなお最後の最後で一矢報いる。最後まで総隊長としての威厳は薄れず、カッコいいお爺ちゃんでした。


サイレン
サイレン掲載順上がりすぎくそわらた。さすが雨宮さんと言わざるを得ない。
先週号の感想では「ドキドキしすぎてアゲハとの連携が出来なくなったところを狙われてアゲハが重症負っちゃったりして『私のせいで!』と発狂しちゃう雨宮さんを見たい」みたいなことを書いた気がしますが、今週の雨宮さんを見るにそういうことは全く無さそうでガッカリ半分、安心半分といった感じです。感情の切り替えっぷりがプロすぎるぜ雨宮さん。


スケットダンス


詭弁学派、四ツ谷先輩の怪談。
ああ、何だか四ツ谷先輩のキャラを勘違いしてました。なんというか、四ツ谷先輩って普通にリアルな人間だったんですね。怪談の仕込みが全てタネがある手作業だって事を言われて改めて勘違いに気付いた。もっとこう、四ツ谷先輩自身が幽霊だとか怪談だとか、そういった感じの神秘存在だとばかり。


となると「屋上に住み着いてる」「留年し続けて学校にずっと来てる」とかもリアル事象の話なのか…。四ツ谷先輩がファンタジーだったらこれらの奇妙な事柄も何となくカッコいい感じに思えるんですが、そうか、リアル人間だったのか…。リアル人間が普通に留年して学校に来てるのか…。なんといいますか、うん、ちょっとダセエ。


バクマン。
タントやめたい!と苦しむサイコー。新妻先生が『一つ連載を終わらせる権』で終わらせてあげるんじゃね?と読者が予想していることはガモウ先生も予想しているだろうと思うので、何かもう一つ捻った、または全く別の解決になるのではと予想&期待。
なんでしょうね、いくら合ってないと言っても急にタントをやめるのは問題がありすぎますし、新妻先生みたいに2本連載とか?? いやこれも相当ムリがあるな…。


しかし本当に『一つ連載を終わらせる権』でタントが終わるとしたら、自動車メーカーのダイハツ社はいい迷惑だと思いました。なんか勝手に名前使われた上に「別な漫画家の一声で強制終了させられた漫画」という前代未聞の処置を受けた伝説的なネタ作品に。ダイハツ・タントのイメージは最悪です。


いぬまるだしっ
たまこ先生がどんどん可愛くなってきてるのが凄い。素の可愛らしさもそうですが、周囲の変態どものトッピングによってその可愛さがより輝いていますね。大石先生は女子を描くのも本当に上手くなったなあ。


イケメン俳優さんはキャラの立ち方から見るに新レギュラーキャラっぽいですな。たまこ先生を賭けていぬまるくんと闘ったりするんでしょうか。それなりにイイ線いってると思うけど、もう少しキツイ変態さんでなければたまこ先生は満足できないと思うよ。


LOCK ON!
隠し撮り写真で脅して追い込みをかけ、肉奴隷部員ゲット、か。○作系主人公とは斬新すぎますね。つくづくエロい漫画だよ。


冗談はともかくとして、何やらずいぶんまったり進むのだなあとモヤモヤします。「常識に当てはまらない異能変人主人公」のような立場である真田くんが、きっちり規則に従って部員集めしてるのが何とも地に足に着いているというか、地味というか。部員やら規則やらぶっちぎって、もう少し突飛な手段に出てもいいんじゃないかなー。


めだかボックス


■家庭教師ヒットマン・リボーン


こち亀
俺はファンというわけではないので良く分からないのですが、なんかマイケル・ジャクソンが精神攻撃系スタンド能力みたいに扱われてるのはファンの方々的にはアリなんでしょうか。それとも元からこういった感じの人なのか。


べるぜバブ


トリコ
文字通り身体を削るようなバトルが暑苦しくて素晴らしいね!無い拳で殴るだとかのノーフューチャーな無茶っぷりが格好良すぎて眩暈がします。こういうのは大好きです。


しかし丸ごと喰われてしまった左腕は、戦闘後にどう対処するのかはちょっと気になるところ。センチュリースープ飲んだらグイグイ生えてきたりするのかなあ。そこまで行ったらもう人間の範疇には収まらない気がするぞ…(今までのフィトンチッドとかもあるので今更かもですが)。普通に義手とかでしょうかね。


銀魂


ヘタッピマンガ研究所R
「あれ子供の頃初めて観た時に」
「ポーズ決めてる主人公に一切手を出さない敵に納得がいかなかったんですよ」
「敵が自分の能力や弱点を大事なとこでペラペラ喋っちゃったりとかね」
「子供ながら理不尽すぎるだろって思ってたんです」
「だからなるべくそうしたくはないんですよ」
「全員が死力を尽くしてる感じを大事にしたいというか…」

作家さんが考えていることを知ることができるというのは実に面白いですね。こういった言葉も、ああハンターの面白さはこういう所から来ているんだなあ、と納得しきりです。


しかしながら、冨樫先生の「全員が最善手を尽くして知略を振り絞る」という作品作りは確かに面白く、実際ハンターもメチャクチャ面白いですが、描く側・読む側の評価基準がそれにばかり偏るのもどうかなあと言った思いも。たとえばキン肉マンや男塾は明らかに頭が悪いですがそれでも確実に面白いわけですしね。ハンターは確かに面白いけど皆が皆ハンターのような作品ばかりになるのもどうかと思いますし、漫画にもいろいろな形の面白さがあるって事は見失わないでいたいものです。


ハンター
はっきり「殺す」って名言しやがった…。キメラアント編に入ってからのゴンの成長ぶり(成長…?)は目を見張るものがありますな。カイトが無事に元に戻ったとして、その後ゴンは無事に元に戻れるのでしょうか。


コムギを人質として預けての移動も流石の黒さですが、こちらは少し心配になる策ですね。ネテロの悪意を受けた王が人間全体に対してどう考えるかが凄く微妙なので。万が一「やっぱ人間滅ぼすしかねーな!コムギももうイラネ!」となったら、人質作戦はあっという間に無になってしまいますし。そうでなくとも、宮殿に戻ってきた王にコムギが保護されたらそれで終了です。この状況ではベストな選択肢だとは思うけど、いろいろ不安定で見ててハラハラする。


黒子のバスケ
火神くんの成長のキーは「跳躍力」とのこと。高く飛ぶだけでは半分しか正解ではないらしいのですが、そうすると何だろう。もっと思い切り高く跳んで、相手の頭上を飛び越えるようなプレイをしろということか。
もしくは、縦に跳べるということは横にも跳べるということなので、要するに『ストリートファイター』のスーパー頭突きのような技を身につけろということなのでしょうか。


(参考画像:スーパー頭突き)


賢い犬リリエンタール
相変わらず日常パートは見てるだけで幸せになるなあ。キャラが立っている子たちの小粋な掛け合いはそれだけで楽しいです。「立てばジェントル座れば紳士、歩く姿はマジ紳士」は今週一番笑ったよ。紳士ウィルバーは本当にあたまがわるいな。


そして後半の決死のテコ入れには胸が熱くなりました。以前は『食虫少女』なんていうあさっての方角に向けた萌えアピールをしていたこの作品が、お風呂でバッタリなんていう分かりやすいアピールをしてくるなんて…!
その心意気、これを出さざるを得なかったその苦境、確かに受け取った。俺アンケート出すよ!リリエンタール1位って書くよ!いつも書いてるけど!


ああいや、濡れねずみ紳士の事ですよ。はだかてつこに興奮とか犯罪じゃないですか。


保健室の死神
大丈夫なのか…。男どもばかりで長編シリーズに入ってしまって、アンケート的には大丈夫なのか…!


と心配になりましたが、とても美味しそうな「歓喜の麓助」などが出てきてくれたので鼻血を流しつつ安心したいと思います。こういう精神世界に入る話を見るといつも思うのだけど、こんなに感情のすみずみまで見られてしまった藤くんは無事に復活したら死にたくなるんじゃないだろうか。


ピューと吹く!ジャガー